売掛金回収の裏技テクニック.19
公正証書の作成 公正証書ってどんなもの?
公正証書には、遺言公正証書、金銭の貸借に関する契約公正証書、建物などの賃貸借に関する公正証書、離婚に伴う慰謝料・養育費の支払に関する公正証書、遺言公正証書(公正証書遺言)、任意後見契約の公正証書などがあります。公文書ですから証拠として高い証明力があるだけでなく、強制執行認諾約款をつけることにより金銭債務の支払を怠ったときなどは裁判判決を待たずに直ちに強制執行をすることができます。
公証人とは?
公証人は、30年以上の実務経験を有する法律実務家の中から、法務大臣が任命する公務員で、公正証書の作成、定款や私署証書(私文書)の認証、事実実験、確定日付の付与などを行っています。
公正証書の特徴・メリット
原則当事者双方が印鑑証明書と実印(必要に応じ戸籍謄本)を持参し公証(人)役場に出向き、公証人と打ち合わせた内容に沿った公正証書を作成してもらいますので、より契約を忠実に守らなければならないという義務感が沸きますし、実際に高い証明力や、付随する強制執行力によって、口約束や私文書よりはるかにその内容を実現できる可能性が高くなります。
公正証書はこんな時に!
トラブルが予想される時に公正証書にしておくと、将来のトラブルを防止することができます。金銭の支払が遅れている時にただ相手に督促をするだけでは何度も督促をしなければならないかもしれません。公正証書にしておけば相手も少なくとも自分にだけは必死に支払ってくれますし、万が一滞っても直ちに強制執行をすることができ回収率が上がるでしょう。また、離婚する際に養育費の金額などを取り決めたがいつの間にか支払われなくなっていた、などという相談もよく受けます。これも公正証書にしておけば防げたトラブルです。遺言も自筆による遺言よりは、公正証書にしておくことにより家庭裁判所での検認手続きが不要となり、また改竄を防ぐことができ、相続手続きが争いなく簡単に進めることができるでしょう。
公正証書の原案作成依頼費用は?
当事務所では公正証書を作成したいという方のお手伝いをすることができます。こんな時は有効なのかなど、お気軽にご相談していただいて、ご検討していただければ結構です。
公正証書作成費用(公証人に支払う費用) 目的の価額 手数料
100万円まで 5,000円
200万円まで 7,000円
500万円まで 11,000円
1,000万円まで 17,000円
3,000万円まで 23,000円
5,000万円まで 29,000円
1億円まで 43,000円
3億円まで、5,000万円ごとに13,000円加算
10億円まで、5,000万円ごとに11,000円加算
10億円超は、5,000万円ごとに8,000円加算
(目的価格の算定例)
金銭消費貸借は、貸借金額。贈与は贈与額。
売買は、売手と買手双方が義務を負担する双務契約なので売買価格の2倍が目的価格。
賃貸借も双務契約なので、賃料に賃貸借期間を掛けた額を2倍したものが目的価額。
価額を算定することができないときは、500万円と見なして算定。
なお、印紙税法による印紙貼付が必要になる場合があります。
遺言の場合は、相続人、受遺者毎に価額を算定して合算。不動産は、固定資産評価額を基準に評価。
相続、遺贈額合計が1億円に満たないときは、11,000円を加算。
以上のほか、公証人が病院等に出張して公正証書を作成するときは、目的価額による手数料が5割増しになり、規定の日当、旅費を負担していただくことになります。
※日本公証人連合会のHPより転記
当事務所公正証書作成依頼費用
※公正証書原案作成依頼費用①②まで・・・31,500円~(全国対応可能)
※公証人との事前お打合せ③・・・10,500円~(全国対応可能)
※代理人として公証役場にて立会う場合④⑤まですべて・・・15,750円~加算(※全国対応不可)
(別途上記公証人に支払う費用がかかります。)
作業可能な内容
①公正証書原案作成のお打合せ(契約書等書面確認)
②公正証書原案作成
③公証人との事前お打合せ
④公証役場立会い
⑤公正証書受取り
売掛金回収の裏技テクニック.18
調停(民事調停・家事調停) 調停ってどんなもの?
調停とは、このまま双方が話し合っても解決しそうにない場合、裁判官や調停委員のアドバイスにより話し合いで円満に解決を図る手続きです。このまま双方が話し合っても解決しそうにないが、アドバイスを受けることにより歩み寄ることができる可能性がある場合に調停という制度は有効です。
民事調停は金銭や土地・建物、交通事故、クレジット・サラ金に関する紛争などを取り扱ってくれます。家庭に関する問題(離婚、認知請求など)についてはいきなり裁判を起こすことはできません。まず家庭裁判所で家事調停を行う必要があります。家庭に関する問題については話し合いによる円満な解決を図る方が望ましいとの理念からです。
調停が成立すると調停調書が作成され、それは判決と同様の効力を持ちます。
調停の特徴
豊富な知識、経験を持つ人格識見の高い民間人の中から調停委員が選ばれ、その調停委員2名と裁判官1名が法律を厳格に適用する訳ではなく、紛争の実情に合わせた円満な解決を促す為のアドバイスをします。判決を出す場ではありません。あくまでも当事者双方が歩み寄り、最後は双方の意思によって決定します。その内容を基に調停調書が作成されます。
調停のメリット
メリットとしては、将来的にも付き合いを継続したい間柄などには円満に解決できることが期待できます。
デメリットとしては、特に判決はなく、解決にはお互いの歩み寄りが必要になってきますので、どちらか一方にでもそういうつもりが全くない場合には向いていません。
調停申立てする際の注意!
何の前ぶれもなく、いきなり調停を申立ててしまうと、裁判所からその裁判所への出頭を求める呼出状が相手方に突然届くことになります。調停というものをよく知っている相手方なら良いですが、よく知らない場合は『裁判を起こされた!』と怒り出し、期日に出頭してこないことも考えられます。これでは調停を申し立てた意味がなくなります。
裁判所に出頭とは言っても、調停は円卓を囲み、しかも非公開の話し合いですので、よくテレビなどである光景とは全く違います。そのあたりを誤解されないよう事前に、話し合いによる円満解決を図りたいので調停を申し立てる、後日裁判所から呼出状が届くから、とでも言っておくと相手はいきなり頭に血が上ることはないでしょう。⇒もちろんこれは時と場合と相手によります。
調停の管轄裁判所は?
管轄裁判所とは、裁判を起こすことのできる裁判所のこと。
調停は、原則として相手方の住所地を管轄する簡易裁判所に申し立てます。相手方と(夫婦で)合意して裁判所を決めればそこが調停の合意管轄裁判所となります。
調停はこんな時に!
民事調停は裁判のように勝ち負けではなく、お互いに譲り合いの精神を持って、比較的円満に解決を図る方が望ましい場合に利用してみてはいかがでしょうか?
離婚や子どもの認知についてなど家庭に関する問題については、原則裁判の前に家事調停をするしかありません(調停前置主義)ので選択の余地はありません。離婚問題に関しては、協議離婚がどうしても無理ならまず離婚調停を申立て、調停委員を間に挟んで協議を進めることであまり感情的になることなく協議を進めることができ、お互い歩み寄りをすることができるかもしれません。ただ調停委員も万能ではありませんので、その離婚調停期間中も行政書士などの継続相談を受けながら協議を進めていくことをお勧めします。子どもの認知請求に関しては、まずは内容証明郵便で認知するよう請求してみて、それでもどうしても無理なら家事調停を申立ててみましょう。
売掛金回収の裏技テクニック.17
支払督促 支払督促ってどんなもの?
支払督促とは、裁判所(正確には簡易裁判所書記官)に一方的に発してもらう支払督促状のことです。支払督促の申立書を提出し、法律的に筋道が通っていれば受理され、相手方に発送されます。「債務者は(中略)の金額を債権者に支払え」といった文面です。この際に証拠書類等は必要ありません。相手方は支払督促の内容について異議があれば2週間以内に異議を申し立てなければなりません。しかし相手が支払督促に対して異議を申し立ててこなかった場合は、仮執行宣言の申立てを30日以内にすることにより強制執行をすることができるようになります。
支払督促の特徴
支払督促には申立て金額に制限がなく、書類審査だけ(証拠書類不要)で相手方の言い分を全く聞かずに一方的に発せられるものだというところです。また、相手方が裁判所に出頭してくれそうにない場合小額訴訟は向いてませんが、支払督促は双方出頭する必要がありません。費用があまりかからないことと、異議を申し立てられるとやはり通常訴訟に移行してしまうところは少額訴訟と同じです。
支払督促のメリット
支払督促のメリットとしては、双方出頭する必要がなく、弁護士や司法書士を頼まなくてもでき、短期間で費用もあまりかからないということでしょう。内容証明郵便と支払督促は少し似ていますが、なにより裁判所からの命令であり、無視すると法的強制力まで付与されてしまいますので、相手に対する心理的圧力はかなり期待できます。支払督促書面が来ただけで支払ってくれることもあるでしょう。
支払督促のデメリットとしては、言い分を一方的に発することから、相手に言い分があれば(言い分がなくても)簡単に異議を申し立てられ、通常の訴訟に移行してしまうというところと、下記で述べる管轄裁判所について不利になる可能性があるというところです。
支払督促の管轄裁判所は?
管轄裁判所とは、裁判を起こすことのできる裁判所のこと。
支払督促の申立ては、相手方の住所地を管轄する簡易裁判所に申し立てなければなりません。たとえば、お金を貸した相手が遠方だと、その相手方の住所地を管轄する簡易裁判所が支払督促の管轄裁判所となります。支払督促申立書は郵送すればいいのですが、異議申し立てをされてしまうと、その遠方の裁判所が管轄裁判所となってしまい、わざわざ交通費をかけて出かけていくことになりますので、原告(貸主)不利になります。支払督促申立ての際の注意点です。
支払督促はこんな時に!
支払督促は、相手方の言い分を全く聞いていないことから異議を申立てられる確立が高いといえます。従って、異議を申し立てられた場合のことをよく考えて活用しなければいけないということです。証拠があり、明らかに自分が正しいような場合は、支払督促に向いています。異議を申し立てられても堂々と法定で主張すれば良いだけです。相手方と言い争いがあり、異議を申し立てられることが予想される場合は、最初から通常訴訟を選択する方が二度手間にならずに済みます。
売掛金回収の裏技テクニック.16
少額訴訟 少額訴訟ってどんなもの?
少額訴訟は平成10年導入された制度で、原則たった1日(1回の審理)で即日判決を言い渡される、裁判手続きのうちのひとつです。裁判ってめんどくさい、時間もお金もがかかる、というイメージがありますが、そのイメージを打ち壊す簡素、簡便な訴訟制度だということができます(○少額訴訟 ×小額訴訟)。
少額訴訟では通常円卓(ラウンドテーブル法廷)が利用され、お互いにリラックスした雰囲気で話ができるように配慮されていますし、裁判官や書記官や廷吏は黒い法服姿ではなく、スーツ姿の場合が多いようです。そのためか、または1日で判決を言い渡すためか、和解で終了することも多いようです。相手の経済状況に応じて分割払いや支払猶予などがあります。
少額訴訟の特徴
少額訴訟は、60万円以下の金銭支払請求に限定されている訴訟です。そして被告は、少額訴訟で争うことに同意する必要があり、異議があれば、被告は通常の訴訟に移行させることもできるのです。
1日(1回の審理)で判決を言い渡すため、証拠書類等はすべて用意して、証人はその日に証言できるよう出頭してもらう必要があります。
少額訴訟のメリット
少額訴訟のメリットとしては原則1日(1回の審理)で終わるということ、弁護士や司法書士を頼まなくてもでき、訴訟費用があまりかからないということでしょう。
少額訴訟のデメリットとしては60万円以下の金銭支払請求以外利用できないということ、判決に対して異議がある場合は同じ裁判所に異議を申し立てることができるだけであり、通常の訴訟のように高裁、最高裁に控訴、上告して審理をやり直してもらうことが出来ないこと、また同一裁判所に対して年間10回を超えて少額訴訟を起こすことはできません(金融業の取立て目的ばかりに利用されることを制限しています)。
少額訴訟の管轄裁判所は?
管轄裁判所とは、裁判を起こすことのできる裁判所のこと。
少額訴訟は、原則として被告の住所地を管轄する簡易裁判所に申し立てますが、原告の住所地を管轄する簡易裁判所にも申し立てることができることになっています。たとえば、お金を貸した相手からの振込先が原告(貸主)の住所地の近くの銀行口座だと、そこが義務の履行地となり、その銀行の住所地を管轄する簡易裁判所が少額訴訟の管轄裁判所となりますので、遠方の相手に対してもわざわざ交通費をかけて出かけていく必要もなく、また原告(貸主)有利にもなります。
少額訴訟の裏技
金銭債権が60万円超の場合にはどうしたらよいのでしょうか?
100万円であれば、1回目の時にちゃんと今回は100万円のうちの60万円についての少額訴訟です、と訴状に記載しておいて、残りについては次回の少額訴訟に回すことが可能です。
少額訴訟はこんな時に!
少額訴訟は証拠書類や証人からの証言があれば必ず勝てる、という時に利用すべきでしょう。あやふやな証拠や証言では結局異議が出て、訴訟のやり直しとなってしまい、時間もお金も無駄になります。
証拠がなければ、内容証明郵便を活用して上手く証拠を作ることができないか考えてみてはいかがでしょうか。それと当然ですが、相手がお金も財産も持っていなければすぐに支払ってもらうことができませんので、その点はくれぐれもご注意下さい。相手が企業であれば企業情報を入手してみたり、個人であれば土地や建物の謄本を取得してみたりと、できるだけ事前にリサーチしておくのもひとつの方法です。
売掛金回収の裏技テクニック.15
裁判手続きで債権回収!
電話や直接交渉でも内容証明郵便で請求してもダメ、公正証書作成に応じるはずもなく、債権譲渡先も見つからないと、いろいろ検討したけど債権回収(売掛金回収)できない場合、又は、のんびりしていると他の債権者に取られてしまう危険性や弁済資力自体がなくなってしまう危険性があることもあるでしょう。裁判手続きは債権回収の最後の砦ともいえますが、最初から裁判手続きを利用した方が良い場合もあると思います。
少額訴訟で債権回収
少額訴訟は60万円以下の金銭支払請求に限定されている訴訟ですが、原則たった1日(1回の審理)で即日判決を言い渡される簡素、簡便な訴訟制度だということができます。原則として被告の住所地を管轄する簡易裁判所に申し立ることになりますが、たとえば、お金を貸した相手からの振込先が原告(貸主)の住所地の近くの銀行口座だと、そこが義務の履行地となり、その銀行の住所地を管轄する簡易裁判所が小額訴訟の管轄裁判所となりますので、遠方の相手に対してもわざわざ交通費をかけて出かけていく必要もなく、また原告(貸主)有利に債権回収(売掛金回収)が可能です。
もし相手が遠方に住んでいて、支払方法や義務の履行地が明確でない場合などは、支払方法を振込、支払先を自分の住所地近くの銀行口座を指定(変更)した内容証明郵便を作成送付しておくと良いでしょう。
支払督促で債権回収
支払督促は裁判所からに一方的に発してもらう支払督促状のことです。裁判所からの命令であり、無視すると強制執行申立てにより法的強制力まで付与されてしまいますので、相手に対する心理的圧力はかなり期待できます。支払督促書面が来ただけで支払ってくれることもあるでしょう。しかし、相手方の言い分を全く聞かずに自分の言い分を一方的に発することから、相手に言い分があれば(たとえ言い分がなくても)簡単に異議を申し立てられ、通常の訴訟に移行してしまうという難点、そして支払督促の申立ては、相手方の住所地を管轄する簡易裁判所に申し立てなければならない(郵送可)為、その通常の訴訟はその裁判所で行われてしまうという難点があります。
ものは試し、たとえ相手が遠方でも異議申立てをされたら訴訟を取り下げれば良いのです。債権回収(売掛金回収)の一手段としてやってみましょう。
民事調停で債権回収
民事調停はは、このまま双方が話し合っても解決しそうにない場合、裁判官や調停委員のアドバイスにより話し合いで円満に解決を図る手続きです。このまま双方が話し合っても解決しそうにないが、アドバイスを受けることにより歩み寄ることができる可能性があり、いくらか減額してでも債権回収(売掛金回収)をしたいという場合に調停という制度は有効です。
ただ原則として相手方の住所地を管轄する簡易裁判所に申し立てなければならず、債権回収(売掛金回収)にてこずっているからといって遠方に話し合いに出かけていくのはあまり現実的ではありません。遠方ではない場合は、たとえば債権債務の内容が曖昧で、まずはそのあたりから話し合いをする必要があるようなケースには適しているのではないでしょうか。事前に、内容証明郵便で調停を申し立てる旨を通知して、相手は話し合う意思があるのかどうか探ってみてはいかがでしょうか。
強制執行で債権回収!
裁判手続きで相手に『支払え』という確定判決や調停調書など債務名義を得たとしても、債務者がそれに従い支払ってくれるかどうかは残念ながら別問題である。このあたりのことを勘違いされていることをよく見受けられます。裁判所の仕事は原告、被告双方の言い分、証拠などを材料に『支払え』という命令を出すところまでなのです。強制執行をするには裁判所に対して申し立てる必要があります。
じゃあとりあえず強制執行してさっさと債権回収(売掛金回収)だ!
ちょっと待って下さい。一体何に対して強制執行をして、一体何を差押えることができるのか調べてからの方が賢明です。強制執行しても何も無かったでは踏んだり蹴ったりですから・・・。預金・給料・売掛金などの金銭のほか、不動産、自動車、店の商品や所有物など動産などが差押えできるものとして挙げられます。
・最も簡単なのはもちろん預金口座や給料が支給される口座を差押えてしまうことです。相手が本当にお金も資産価値のある財産も持っていないとしても、○○銀行の○○支店の預金を差押えて下さい、とか、何という会社からもらっている給料なのかを特定し、差押えにより分割回収ながらも債権回収が可能です。但し給料の場合は生活費ですので、手取額の4分の1までしか差し押さえすることはできません(養育費の場合は2分の1まで)。
・不動産は金額的には大きいが、抵当権などが多数登記されていることもあり、あらかじめ登記簿など調べておいた方が賢明でしょう。
・自動車は動産である。しかしきちんと所有権が登録されているものでもある。その所有権は債務者の名義かどうか確認する必要があります。ローン会社やリース会社の所有権が付いていることもありますし、売っても多走行のおんぼろでは売ることもできないかもしれません。まずは、車のナンバーから陸運支局で現在登録証明を申請し、所有権などを確認しましょう(軽自動車は除く)。
・商品や所有物などの動産は、不動産とは違い価値自体が低いことが多く、その他めぼしいものがない場合にしましょう。
売掛金回収の裏技テクニック.14
債権譲渡で債権回収!
何とか今まで上手く債権回収(売掛金回収)できていても、段々支払が滞ることはよくあります。対策として債権譲渡と相殺で債権回収(売掛金回収)できないか調査してみてはいかがでしょうか?
債権譲渡通知は、『確定日付のある証書』で、譲渡人(債権者)から債務者への通知、又は債務者の承諾が第三者に対する対抗要件とされており(民法467条)、たとえ債権を譲り受けた譲受人から債務者へ通知しても、勝手に債権を譲り受けたから支払えと通知を送ってくる架空請求と同じで、法的には効果がなく、真に受けて支払ってしまうと二重払いの危険性もでてきます。だからこそ必ず内容証明郵便を活用しておくことが重要になります。
債権譲渡例
まずA社どうしてもB社から売掛金や貸付金等の金銭債権を回収できない場合、そのB社が第三者に対して持っている金銭債権がないか調べます。上手く金銭債権(債務者:C社とします)を見つけた場合、C社に対し、B社に対しての金銭債務を(B社を飛び越えて)A社に支払ってもらうよう交渉します。合意できた場合はA社とC社との間で債権譲渡契約書を交わします(これによりC社からA社に対して合意した金銭の支払が行われます)。A社は『B社に対して持っている債権を、C社に債権譲渡する』旨を記載した内容証明郵便をB社に出します。C社はこれでB社に対して債務だけではなく債権をも持つことになります。そこで同時にC社より、『C社のB社に対して持っている債務と、A社から債権譲渡を受けたB社に対する債権を相殺する』旨の内容証明郵便を出します。これであっという間に債権譲渡は完成し、A社はB社から債権回収(売掛金回収)をすることができます。
上記の例でいくと、まず債務者C社を探すこと、そしてC社がA社債権額と同程度かそれ以上の金額の債務額がないとA社は全ての債権を回収することはできません。ここが難しい点です。そしてC社を見つけても協力が得られるかどうかです。協力を取り付ける方法にはC社に対してメリットを提供することが挙げられます。A社は譲渡する債権額より少し減額して債権譲渡の協力を要請すると、C社にとってはA社との債権譲渡契約の締結や、B社に相殺の通知が必要になりデメリットしかありませんが、減額することによりA社への支払額以上にB社債務を相殺できる訳ですからメリットがあり、乗ってくることが期待できます。
また、見ず知らずのC社との取引リスク、相殺通知を確実に行ってくれるかどうかというリスクがありますので、たとえばA社C社双方の内容証明郵便を同一行政書士事務所から発送する手配をしておけばリスク軽減され、作成送付代行費用をA社が負担することにより、C社がA社の債権回収(売掛金回収)策に合意しやすくもなります。
売掛金回収の裏技テクニック.13
債権者は平等。
そんな言葉もありますがこれは相手や取引先などが破産や民事再生法や会社更生法などの法的手続きをとった場合のことです。基本的には回収しようと時間と手間をかけ努力する債権者が債権回収(売掛金回収)を実現し、そのうち支払ってくれるだろうとのほほんと構えていると他の債権者に先を越され、慌てた時には回収が難しくなってしまいます。
債権回収(売掛金回収)は早ければ早いほど回収率が上がります。もちろん単純に早くすれば上手く行くとは申し上げませんが、うるさい人に先に支払ってしまおうという債務者心理が働くこと、返済できるお金には限りがあることを考慮すると、他の債権者よりも早く債権回収(売掛金回収)に動くことにより、他の債権者を差し置いてお先に債権回収(売掛金回収)できることが期待できます。
もちろん他の債権者と情報を共有(被害者の会など)し、一緒に請求していくことも場合によっては債務者情報が入りやすくなり、有利な面もあります。しかし、一方では他の債権者と歩調を合わせなければならず、抜け駆けをして債権回収(売掛金回収)をすることもできなくなります。
電話や直接交渉で債権回収!
債権回収(売掛金回収)にいきなり内容証明郵便や裁判手続きはあまり使いません。電話や直接交渉することができる状況であれば、それで解決できる方が早いからです。
もし金銭貸付の証拠がない場合、交渉がまとまり次第、相手が債務を承諾し、交渉でまとまった返済方法を書面(借用書・債務承諾書・返済計画書など)で差し入れるようさらっと要求しましょう。ここで書面を手に入れないと、状況が変わったり、合意がその場限りの嘘だったりすると、また最初に戻ってしまいます。
金銭貸付の証拠がある場合でも、あるからと何も手を打たないのはもったいないです。たとえば、連帯保証人を1人2人付けてもらう方法、その合意内容を公正証書にしておく方法がありますので、せっかくですから債権回収(売掛金回収)を確実にする為に債権を強化しておきましょう。
内容証明郵便で債権回収!
債権回収(売掛金回収)のご相談ご依頼の数は多いです。電話や直接督促したが不在だったり、○日までに返済すると口では言うが嘘だったりで、結局何ら回収できないのですがどうしたらいいのでしょうかと。
内容証明郵便は、誰が、いつ、誰に対して、どんな内容の文章を発送し、相手がいつ受け取ったのか、を郵便局が証明してくれるものです。簡単に言えば手紙なのですが、相手に対して心理的圧力を与え、返済を促すことができます。また相手はそんな請求文書は受け取っていないなどと言えないことから、確かに請求した証拠として残り、時効の中断効果があります。そして後々裁判を起こすことまで検討されている場合、『返済期日を○月○日と設定した内容証明郵便を発送し○月○日に到達したが、被告は支払わない』と裁判前に色々手段を講じてきたが、被告が不誠実さから支払を受けられなかった旨を裁判官に訴える為に訴状に記載することができます。
もちろん裁判なんて面倒くさいし、よく分からないからそこまでするつもりはない、という方もたくさんいらっしゃいます。しかし、裁判までするつもりはなくても、期日までに返済なき場合は裁判を提訴する旨を記載して構いません。本当に裁判をするかどうかは自由であり、それによって罪に問われることなどありませんので、ご安心して債権回収(売掛金回収)の手段としてご利用下さい。
公正証書で債権回収!
何とか今まで上手く債権回収(売掛金回収)できていても、段々支払が滞ることはよくあります。対策として電話で何度も督促したり、内容証明郵便を作成送付して督促してみたりと、手間をかけ頑張って債権回収(売掛金回収)することになります。
一度や二度の督促で再び債権回収(売掛金回収)できるならまだ大丈夫でしょう。しかし、一度や二度遅れるというのは、基本的にはお金についてルーズな相手ということができます。また、少しぐらい遅れてもいいだろう、とあなたがなめられている(軽く見られている)可能性があるともいえます。
ここでこのような様子がうかがえる相手に対しては、公正証書を作成し債権を強化しておくことを提案します。公正証書とは、全国各地にある公証役場に公証人(30年以上の実務経験を有する法律実務家の中から、法務大臣が任命する公務員)が作成する公文書のことで、高い証明力と強制執行力(強制執行認諾約款が必要)があります。債権回収(売掛金回収)内容を公証証書にしておくと、公文書ですから文書の存在、信憑性は疑われる余地はなく、裁判手続きをして確定判決を得ることなく、強制執行で債権回収(売掛金回収)できる権利がすでに与えられていますので、債務者に対して強い心理的圧力を与えることができます。
売掛金回収の裏技テクニック.12
債権回収(売掛金回収)とは
債権回収とは、要するに友人知人に貸したお金を回収したり、オークション詐欺の相手から支払った代金を回収したり、取引先から未払いの売掛金を回収したり、というお金を返済(支払ってもらう)行為のことです。
債権回収(売掛金回収)というと、何やらテレビなどで出てくるヤクザの取立屋を思い浮かべそうですが、大声を上げて威圧したり、ドアに『金返せ』などと張り紙をしたり、夜中も何度も電話をかけて督促するなどの行為は違法行為です。当サイトではもちろん法律に基づいた合法な債権回収(売掛金回収)方法をご紹介いたします。
貸金業規制法
第二十一条 貸金業を営む者又は貸金業を営む者の貸付けの契約に基づく債権の取立てについて貸金業を営む者その他の者から委託を受けた者は、貸付けの契約に基づく債権の取立てをするに当たつて、人を威迫し又は次の各号に掲げる言動その他の人の私生活若しくは業務の平穏を害するような言動により、その者を困惑させてはならない。
一 正当な理由がないのに、社会通念に照らし不適当と認められる時間帯として内閣府令で定める時間帯に、債務者等に電話をかけ、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は債務者等の居宅を訪問すること。
二 正当な理由がないのに、債務者等の勤務先その他の居宅以外の場所に電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は債務者等の勤務先その他の居宅以外の場所を訪問すること。
三 はり紙、立看板その他何らの方法をもつてするを問わず、債務者の借入れに関する事実その他債務者等の私生活に関する事実を債務者等以外の者に明らかにすること。
四 債務者等に対し、他の貸金業を営む者からの金銭の借入れその他これに類する方法により貸付けの契約に基づく債務の弁済資金を調達することをみだりに要求すること。
五 債務者等以外の者に対し、債務者等に代わつて債務を弁済することをみだりに要求すること。
六 債務者等が、貸付けの契約に基づく債権に係る債務の処理を弁護士若しくは弁護士法人若しくは司法書士若しくは司法書士法 人(以下この号において「弁護士等」という。)に委託し、又はその処理のため必要な裁判所における民事事件に関する手続をとり、弁護士等又は裁判所から書面によりその旨の通知があつた場合において、正当な理由がないのに、債務者等に対し、電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は訪問する方法により、当該債務を弁済することを要求し、これに対し債務者等から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、更にこれらの方法で当該債務を弁済することを要求すること。
売掛金回収の裏技テクニック.11
売掛金回収相談のよくある答え
売掛金回収の相談を受けた法律専門家は、概ねこのように答えるでしょう。
弁護士
「まず内容証明を相手に送ります。それで売掛金を回収できなかったら、裁判をしましょう。」
私がかつて勤めていた法律事務所では、特別な事情がない限りはこの対応でした。
司法書士
「まず内容証明を相手に送ります。それで売掛金を回収できなかったら、支払督促か少額訴訟をしましょう。」
行政書士
「内容証明を相手に送ります。それで売掛金を回収できなかったら、支払督促か少額訴訟をおすすめします。」
売掛金回収の失敗事例
売掛金回収の失敗事例1 ― 裁判で勝ったのですが…
売掛金回収の裁判に勝って、強制執行できる状態になりました。しかし相手はほとんど無一文だったため、強制執行が空振りに終わり、全く回収できませんでした。それよりも困ったのが、裁判に勝ったので、弁護士から成功報酬を請求されています。これではこちらだけが損をかぶっている状態です。納得いきません…
【解説】
裁判はとても強力な方法で、最終的には強制執行に持っていくことができるのがメリットです。
しかし、相手に財産がない場合は回収できません。なぜなら、相手としても「無い袖は振れない」からです。
また、弁護士の成功報酬は「実際に回収できた金額」ではなく、「裁判で勝ちえた額」に対して計算されるのが通常です。
したがって、弁護士からも成功報酬を請求されることになるのです。
売掛金回収の失敗事例2 ― 支払督促を打ってみましたが…
早く売掛金を回収するには支払督促が良いと聞いたので、その支払督促の手続きをとりました。
しかし相手が異議を申し出たため、裁判になってしまいました。その裁判もなかなか進まず、もう1年以上戦っている状態です。いい加減早く回収したいです…
【解説】
支払督促は、裁判よりも早く解決できる方法です。また、最終的には強制執行まで持っていくことができます。それに、手続き的にも煩雑ではありませんので、ご自身で行っていただくことも可能な方法です。
しかし相手が、その支払督促に異議を出すと裁判に移行します。
裁判になってしまうと、解決までに時間がかかってしまうのは仕方のないところです。
売掛金回収の失敗事例3 ― 内容証明を出したのですが…
売掛金を回収するために、先方に対して内容証明を出しました。それで一応は回収できましたが、先方が「いきなり内容証明なんて失礼ではないか!こっちだって払わないで逃げようとなんて思ってないんだから!」と怒ってしまいました。その結果、受注を減らしてしましました…
【解説】
内容証明は実務上「宣戦布告」を意味します。
相手との関係を壊さないで売掛金を回収したい場合や、相手に誠意がある場合などは内容証明を出さないほうがよいです。
売掛金を無事に回収するテクニック
裁判や支払督促などの裁判所を利用する方法や内容証明も有効ですが、それらに共通して言えることは、完全に相手とケンカになってしまうということです。
そうなると相手も警戒心を持ちますので、抵抗を強めてきたり、売掛金を払わないための作戦を考えてきたりします。その結果、売掛金を回収することが難しくなることもあります。
売掛金を無事に回収するために最も大切なことは、相手に警戒させないことです。
私が行っている売掛金回収では、相手に警戒させないまま、「売掛金を払わないと仕方ない」という気持ちにさせます。そして、決めるべきタイミングで一気にたたみかけます。その状態に持っていくための書類作成、アドバイス、バックアップなどを私が行っています。
また、証拠(契約書等)が無いために売掛金を主張できない場合や、時効で回収できない場合(売掛金は原則2年で時効)も、独自のテクニックで回収できるように仕向けています。
売掛金回収は相手方のあることなので難しい問題ですが、独自の回収テクニックと、相手の心理を利用した作戦によって、今まで多くの企業様・事業主様のお役に立ってきたと自負しています。
私ができる部分はもちろん私が動きますし、それ以外の作戦もすべて私が考えます。
それに加え、オリジナルのマニュアルも数種類ご用意していますので安心です。
売掛金回収の対応はそれぞれの事案によって異なるので難しいのですが、私の売掛金回収を1回体験していただくと、回収のコツをつかむことができると思います。ですので、今後のトラブル防止と回収にとても役立つと思います。
売掛金回収の裏技テクニック.10
下記に危ない兆候を掲げてみました。
どれもこれも常識的なもので目新しいものはありません。しかし、目先の売り上げにこだわったり、従業員教育(危機管理についての)を怠って、結果的には見逃していませんか?
基本事項の確認だと思って目を通し、徹底しておいてください。
わずかな油断であなたの会社が潰れてもいいのですか・・・?
⇒支払方法が変わった(現金→手形、翌月払い→翌々月払い、手形サイト60日→90日)
⇒不動産を売却した
⇒立派な新社屋を建てた
⇒取引金融機関が増えた
⇒社内に活気がなくなった(電話があまり鳴らなくなった)
⇒退職者が多くなった
⇒外部の役員を迎えた(金融機関から入ってきた)
⇒社長の姿があまり見えなくなった
⇒やたら税理士などが出入りしている
⇒在庫が急に増えた(あるいは減った)
本当に基本的なことですが、注意して観察していれば気づくものです。
営業に行ったときに漫然と雑談だけして帰っているようでは意味がありません。相手の会社に出向くというのは「売上げを上げるためと」、「危険な兆候をチェックする」という二つの大きなテーマがある筈です。
賃貸借契約に関わるトラブル
敷金返還についてのトラブル
アパートやマンションを退去する際に、敷金の返還をめぐってトラブルになることが多くあります。
本来、敷金というのは退去時に返還されるものです。
賃借人(入居者)が部屋を毀損してしまった場合のために保証金的に大家さんが預かっている訳ですから、特に問題が起きなければ全て返還されるべき性質のものです。
法律的に言えば「原状回復義務」というものがあり、入居者は借りた部屋を借りたときのとおり(原状)で返さなければなりません。ですから、大家さんからしてみれば、貸している間に部屋が汚れてしまったのだから部屋をリニューアルするための襖や畳の張替え費を敷金から差し引きたいというのが本音なのです。しかし、・・・
詳しく見る
家賃の値上げ問題
家賃についてのトラブルは多くあります。
大家としては家賃は出来るだけ上げたい。賃借人(入居者)としては家賃は出来るだけ安い方がいい。思惑がまったく違う訳ですからトラブルも多くなる筈です。
それでも入居当初は、お互いに納得した家賃で契約をするのですから問題はありません。問題になるのは入居後、何年か経過した後です。
大家からしてみれば、固定資産税の増加など経費が増えれば当然に家賃も上げたい、という事になります。実は法律的には・・・
売掛金回収の裏技テクニック.9
「債務承諾書兼分割支払案」を相手に書かせるメリットをお分かりいただけたでしょうか?
時効を中断させ、債務が存在する証拠を作り、いざ裁判上の手続きになった時に全額について一気に差し押さえられるようにする。なかなかいいと思いませんか?
しかし、ここで疑問に思われる方もいるかもしれません。
だったら、内容証明郵便なんか送らずにいきなり「債務承諾書兼~」を書けと迫ればよいのではないかと。
そこが内容証明郵便が心理戦であると言われる所以です。
内容証明郵便という心理的圧力がかかる書面で全額返済を迫る。
そうしておいて、譲歩案として、すぐに返済するのが無理なら分割案だけでも提示してよという形にし、相手が「分割案ぐらいなら書くか」という気になるのを待つのです。
もちろん、この間に脅迫まがいのことは一切してはいけません。(念のため)
あくまで、相手が自発的に分割案を示す気にるようにしなければいけません。
もちろん特約についても相手が気づかないような小さな文字で書いておいたりしてはいけません。あくまで正々堂々と記入を依頼するのです。
債権回収で悩む前に、不良債権を生まない努力を!
「予防に勝る治療法なし」とは良く言ったものです。
今後ますます企業の倒産が増えるのは火を見るより明らかでしょう。
いったん発生した不良債権を回収するのは並大抵の努力でないことは当然ご存知でしょう。それならば、最低限、取引先の危険な兆候をいちはやく見抜き不良債権を発生させないこと、もしくは被害額を抑えることが必要です。
売掛金回収の裏技テクニック.8
一つ目の効果は、債権が時効によって消滅してしまうのを防げるということ。
債権というのはほうっておくと時効により消滅させられます。(相手が望んだ場合)
例えば、商売上の売掛金は2年間たてば時効消滅させることが可能です。一般の人の貸し借りは10年で時効消滅させることが可能です。最初は何としてでも全額返済すると意気込んでいた債務者も、時効で消滅させることが可能だと分かったとたんに、「だったら返さないようにしてしまおうか・・・」という気になります。
そして、この時効の期間が経過するのを防ぐ方法がいくつかあるのですが、そのうちの一つが「債務者が債務を承諾する」ことです。当初の支払予定日からもうすぐ2年が経とうとしている債権も、債務者が「債務を承諾」した時点で時効の経過は中断し、また時効により債権が消滅するのは2年先に伸びるのです。
さて、「債務承諾書~」二つ目の効果は「証拠の作成」です。
商売を始めると現実には受領印も貰わずに商品を引き渡すことは多々あります。
また、クリエイティブな仕事になると、ほとんど口約束という世界もあります。どこにも、債権が存在する証拠がないというケースが多々あるのが実情です。ですから、相手に債務承諾書を書かせることによって実は初めてそこに債権があることを立証出来るようになります。
三つ目が「期限の利益喪失」特約です。
二つ目の「債権が存在する証拠」が出来たとしても相手が支払ってくれる保証はありません。例えば100万円の支払を一回10万円の十回払いで相手が分割案を出してきたとします。
もし、期限の利益喪失特約が無かったとしたらどうなるか・・・例え裁判上の訴えを起こして差押をしようとした時でも、今月支払が無かったから10万円の差押をする。また、次の月になって支払が無かったから10万円を差し押さえる訴えを起こす・・・もう、鬱陶しいことこの上ありません。
例え一度でも支払を怠ったら、残額の全部についても一気に支払う義務を生じさせる・・・つまり最初の10万円の支払を怠ったら100万円について一気に回収されても文句は言えないようにする・・・それが期限の利益喪失特約なのです。
これが「期限の利益喪失特約」を入れた債務承諾書を相手に書かせる意味です。
売掛金回収の裏技テクニック.7
貸したお金回収のコツ
貸したお金が期日どおりに返してもらえず、そのお金を請求する内容証明郵便を出すケースは非常に多いと思います。
しかし、内容証明郵便のノウハウ本の文例を真似して書いて出してみたところで、まず効果はありません。
(たまに、すぐ払う人もいますが、なかなか難しいのが実情です)
相手がよっぽど悪質な人でない限りは、相手だって本当はカッコよく耳を揃えて早く払いたいのは山々なのです。しかし、手持ちがないから払えない、無い袖は振れない、というものですね。
売掛金回収のコツ
当事務所の場合は債権回収の内容証明郵便作成を依頼された場合、どうしているかといえば、
~すぐに払ってください、それが不可能なら分割案を提示してください。こちらで「債務承諾書兼分割支払案」の用紙を用意していますので、そちらにご記入の上、○日以内に返送してください~
という文面を作成するようにしています。(もちろんケースバイケースですが)
この「債務承諾書兼分割支払案」という用紙がミソです。
内容証明郵便には余計なものを同封することは出来ませんので、この「債務承諾書兼分割支払案」は普通郵便で別送します。これには、こちらで予め文章を印刷しておき相手は数字や日付を記入し印鑑を押すだけにしておきます。
相手が埋める数字は、まず今現在の債務額。
これを相手が埋めることにより、その日現在の「債務額」を相手に承諾させます。そして、分割支払案も相手に書かせます。毎月何日にいくら払っていくのかを明確にさせます。特約事項として、「期限の利益の喪失」を予め入れておきます。(これはこちらで記入しておきます)その特約事項を確認の上、署名押印しますという文言も入れておき、実際、相手には署名捺印の上、返送してもらいます。これらのことで、どんな効果が得られるかというと三つあります。
売掛金回収の裏技テクニック.6
遅延損害金もきっちり請求しよう
遅延損害金を事前に決めていない場合は利息と同じ利率になります。
売掛金は当然利息は定めていないでしょうから商法に従い年6%を請求します。
どうしても急場をしのがなければならない時は?
いくら取引先が支払いをしてくれないからといって、それを理由に自社も仕入先や従業員への支払いを遅らせてよい訳ではありません。
仕入先への支払いが遅れれば、今後、商品を納入してくれなくなる可能性大です。従業員は間違いなく退職を考え始めることでしょう。(それも優秀な社員ほど・・・)「支払いの遅延」はそのまま「信頼の失墜」につながるのが実情です。
売掛金の回収にどうしても時間がかかる場合であっても自分は期日どおりに支払いをしなければいけないのが辛いところです。
こうした場合には一時的に無担保の『ビジネスローン』を活用するなど何らかの方策を立てる必要があります。
なお、利用する場合は、金利や返済期間などを公式ページでよく確認してから活用してください。
売掛金回収の裏技テクニック.5
売掛金の消滅時効は2年。とりあえず内容証明で仮の時効中断を!
売掛金の時効は2年と短いです。2年間催促をしないでいると売掛金は消えてなくなります
時効の知識
「毎日のように催促はしているよ」といっても、口頭で催促したり普通の請求書を送っているだけでは「催促」と認められません。裁判上の方法で催促しなければなりません。
(裁判といっても支払督促などの制度を使えば実際の裁判をしないでも書面のやりとりだけで「催促」と認められます)
ただ、いきなり裁判上の催促をすると言っても手間がかかりすぎると思われる場合は仮の手段として内容証明郵便でも構いません。
(但し、それでも相手が支払わない場合はその六ヶ月以内にやはり裁判上の請求をしなければ無効になってしまいます)
いづれにしても、もうすぐ2年という売掛金は内容証明郵便だけでも出しておきましょう。
売掛金回収の裏技テクニック.4
では、支払いがされない主な理由を挙げてみましょう。
①資金繰りがつかず、今現在、支払う現金がないが将来的には支払える見込みがある
②同じく今現在、支払う現金が不足しており一部の取引先にだけ払っており他の取引先は後回しにしている。
③完全に破綻状態で、もはや支払う能力は将来に渡ってもない。
④支払う能力は充分にあるが、債権者の商品やサービスに問題があるので支払いを渋っている。
①の場合は、きちんとした返済計画を立てさせて債務承諾書と併せて提出させるべきです。
また、「来月になれば入金の宛てがあるので、それが入ればすぐに支払いをする」という債務者の言葉を鵜呑みにしてはいけません。取引先からの注文書の原本などを確認させてもらうべきです。
②の場合は、昔からの馴染みの取引先や主要な取引先を優先して支払っているということです。
その時は内容証明などで強い催促の意思表示を示すことが大切です。催促が甘い取引先が後回しになるのは「当然中の当然」といえます。但し、今後も取引を続ける利益があると考えるならば物々しい内容証明郵便を使うか否か一考する余地はあります。
③は破産などの法的整理に入られたら、後はスズメの泪ほどの配当を貰って終了となってしまいます。
その前に早く兆候を見抜き何らかの措置を取れるようにしたいところです。
意外と多いのが④です。
例えば人材サービスで派遣した人間がいいかげんな仕事をしていた。又は商品に欠陥があったり、そのクレームへの対応が悪かった~だからすんなりとは払いたくないというケースです。
この場合は債権者側にも大いに反省すべきところがあります。
支払日に入金がなくて先方に問い合わせたらそういう事実が発覚した、などというのでは商品や人材、サービスの管理がずさんだという証明でもあります。
いい機会ですから、サービス内容を根本から改善すべきです。そして、先方とは話し合いにより今後の改善を条件に全額支払いを求めたり、いくらかの値引きで和解するのが手といえます。
売掛金回収の裏技テクニック.3
なぜ払ってくれないのか?を把握することが第一歩
結論から言ってしまうと、「相手に払う財産がなければ絶対に回収はできない」これは大原則です。でも、現在手元に現金がないからといって財産がないということにはなりません。
債務者に所有不動産があれば立派な財産です。債務者が売掛金を持っていれば立派な財産です。債務者が知人からまだ借金を出来る余地があるなら、それも立派な財産です。債務者が企業の場合、社長が個人保証してくれるなら社長個人の財産も立派な財産です。
どこをどう探しても債務者に財産(支払能力)がない場合は残念ながら諦めるのが最良の手段でしょう。いくら訴訟を起こし判決を貰って差し押さえようとしても「無い物は無い!」のですから。裁判の費用と労力を無駄にするだけです。
さて、相手が支払ってくれないとすぐに「支払う財力がないのだな」と、決めつけがちですが意外とそうではありません。売掛金回収は何よりまず、「債務者はなぜ支払わないのか?」を正確に把握することが大事です。正確に把握できれば自然に最善の対策が決まってきます。
売掛金回収の裏技テクニック.2
また、何度催促しても埒があかない場合は究極の債権回収方として相殺と債権譲渡を使って相手の意思に関係なく回収してしまう方法もあります。これを使えば相手にたった二通の内容証明郵便を受け取らせるだけで回収が終了します。
相手が企業の場合、倒産されてしまうと売掛金は永遠に回収不可能になってしまいます。(社長が個人保証をしていない限り、会社の債務と社長個人の責任は切り離されますので)
そんな時、相手企業の社長にまだ少しでも誠意が残っているうちに個人保証を承諾してもらいましょう。
資金繰りが苦しくなっても大抵の社長は「なんとしてでも全部払って誰にも迷惑をかけないようにする!」という気概でいるものです。
ところが、ある一線を越えると逃げたり、会社をつぶして知らんぷりすることばかり考えはじめます。
そうなる前に、「そうですか社長、なんとしてでも払っていただけるんですね、安心しました。では、恐れ入りますが社長個人で会社の債務を連帯保証してもらえますでしょうか?」と、たたみかけましょう。
絶対払うと言った手前か、意外と応じてくれます。
すぐに、「会社の債務を個人で連帯保証する旨」の書面をその場で書いてもらい署名・押印をしてもらいましょう。
ですから、こうした交渉に臨む際には予め「債務承諾書」という書面を持参していきましょう。
行政書士等の専門家に書類を作成してもらってもよいでしょう。
売掛金回収の裏技テクニック.1
簡単に内容証明を出してはいけない?
入金が遅れたら資金回収を図るのは当然だが、何でもかんでも内容証明郵便を送る人がいる。内容証明は相手にプレッシャーを与えられるついでに相手を追い詰めすぎてしまう危険性もある。
たとえば、未入金の売掛金について「何日以内に払わないと直ちに法的措置を取る」と威圧感いっぱいの内容証明郵便が債務者に届いたとする。臆病な債務者がそのとき売掛金の支払いを分割にしてもらおうか迷っていたとしたら、話し合いじゃなく、即、訴訟なんて冗談じゃないと驚いて、財産隠しに走り、資金を隠匿して差し押さえを逃れようとするかもしれず逆効果となる。
売掛金請求の内容証明郵便は相手の「性格」「資産状況」「営業状況」「社会的立場」など様々な要因を考慮するのが重要なテクニックとなる。
確かに売掛債権は存在しているのに証拠が残ってない、などという場合。相手にまず債務が存在することを承認させるために内容証明郵便を使うという手もある。
契約書に入れてはいけない条項
1)契約全体を無効にする条項
公序良俗違反に該当するような条項は、契約全体が無効になります。例えば、借金が返せない場合、臓器を売って返しますとか愛人になりますなどのような契約は無効です。まあ、こんな極端な契約はほとんどないと思いすが、通常の商取引契約でも、大手卸売り業者が小売業者に対して、債権回収の目的と自分のとこから確実に仕入れさせるために、小売業者の土地建物に賃借権設定予約の仮登記を付けさせるという条項を契約書に入れたとします。これも公序良俗違反になり、契約は無効となります。
2)前後矛盾して、全体の意味が不明になるような条項
例えば、A会社がB会社に対して、商品とともにノウハウ(販売の技術など)を売る契約をするときに、契約書に「BはAのノウハウについて、技術指導料を支払う。BはAより、購入する義務を負う。購入しない場合は、契約はさかのぼって無効とする。」などという条項があったとします。これでは、AはBが商品を購入してくれないと、契約が無効になり、技術指導料も請求できないということになります。
3)錯誤を理由に無効とされる恐れのある条項
これは主として売買の目的物に関する契約において、例えば、市街化調整区域の土地を売るのに、いかにも住宅用地として売るような条項を入れる場合、契約全体が錯誤によって無効とされてしまいます。
4)債権者または債務者の恣意により重大な要件が定まる事項
例えば、「債権者が好きな時にいつでも請求できる。」とか「債務者の信用上重大な変化があると債権者が判断した時に期限の利益を失う。」などは権利の濫用と判断されます。また、「債務者が支払が可能になったと判断した時に払う。」など債務者の気分次第で返済するかしないかを決める条項を入れたら最後、債権回収はあきらめることです。
契約条項の定め方
1)債権の内容に関する条項
・どんな原因で債権が発生したか?(例えば、お金を貸したとか商品を売ったなど)
・いつ債権が発生したか?
・債権の目的は何か?
2)履行に関する条項
・履行期限(何年何月何日に支払うという約束)
*期限は、確定期日で入れる。不確定期日(例えば、商品が売れたら払うとか経営が軌道に乗ったら払うなど)では、期限の条項入れた意味がありません。
・同時履行の抗弁権の有無
*同時履行の抗弁権とは、例えば通常商品を買った場合、商品と引き換えにお金を払います。
つまり、商品を引き渡さなければお金の請求はできないという抗弁(お金を払う側の言い訳みたいなもの)を主張する権利を言います。
同時履行の抗弁権がある場合、債権回収はできないことになります。
・担保、保証に関する事項
・期限の利益喪失事項(一定の事由があったら即全額返済する約束)
債権回収の方法
資金の回収を考える場合、債権回収を念頭に契約書を作成するということが重要になってきます。企業同士の取引やちゃんとした契約書のある取引の場合は、そのような対策を採ることもできますが、友達同士や飲食店のツケなどのように、必ずしも契約書が無い場合もあります。そんな場合も踏まえて以下に解説していきたいと思います。
1.契約書がある場合
(1)債権回収を考えた契約書作成
・取引相手の信用調査(資産、経営状況など)
やはり、相手を知るということが重要です。もしも、債権が回収できない場合、強制執行可能な財産あるとないとでは大きな違いです。また、経営状態についても同様で、倒産しかかっている相手と取引をする人いないでしょう。企業同士の取引の場合、代表者(社長や取締役など)の性格や能力にも注意を払うべきです。例えば、放漫経営しているような社長との取引は非常に危険です。
・担保を取る(不動産、保証人など)
現在のデフレ不況の下では、不動産担保も絶大な価値があるわけではありませんが、無いよりはある方が取引相手としては良いでしょう。また、動産を担保にすることもできますが、その場合不動産と違い、動産は持ち運ぶことができますので、自分の手元に置いておくことができない場合は注意が必要です。最近は、人の保証人になってひどい目にあったなんていう話がよくありますので、なかなか保証人を探すことは難しいのですが、もし保証人がいれば付けてもらった方がいいでしょう。
(2)取引開始後~債権回収の間の取引相手の信用状況の調査
契約書を作ったからといってそれで安心していてはいけません。取引相手の信用調査を怠っていると、ある日突然取引相手の倒産により債権回収が不能になるということもあります。(倒産の場合、債権者集会に参加して回収するという方法がありますが、自分より債権額の大きな債権者がたくさんいた場合、ほとんど回収できなくなってしまいます。)
(3)実際の債権回収
・電話催促、請求書の送付
いきなり、内容証明郵便を送ったり、裁判に持ち込む人はいないと思います。通常の場合、相手がうっかり忘れていた場合などはこれで十分でしょう。
・内容証明郵便の送付
相手が「法的手段の行使」という文言に負けて払ってくれる場合もあるでしょう。ただ、法的知識が普及した最近では内容証明による催促があまり効果を発揮しないこともあります。しかし、内容証明には証拠能力がありますから、今後の展開のために必要な措置と言えるかも知れません。
・債権譲渡
①相殺による回収
あなた(債権者)の相手(債務者)に借金している人(第三債務者)を探して、その第三債務者にあなたの債権を買ってもらうのです。第三債務者は相手に対して債権を取得すれば、相手に対する債務とその債権を相殺(打ち消す)することができます。あなたが第三債務者に対して、あなたの債権額より少し安くして債権を売ってあげれば、あなたは債権を回収することができ、第三債務者は自分の借金を容易に、しかも低額で返済することできます。
②債権譲渡による回収
第三債務者を探すところまでは、①と同じです。相手(債務者)の債権をあなたに譲渡してもらうことができれば、債権回収ができます。相手の債権を譲渡してもらうには、相手が第三債務者に債権譲渡の通知を第三債務者に内容証明で送ってもらうか、第三債務者が内容証明で相手に債権譲渡の承諾を送ってもらう方法で行います。そうして、あなたが相手の債権を取得すれば、あなたは第三債務者に取立てをすることができ、債権回収ができます。
・法的措置
法的措置を採る場合、ある程度費用が必要になります。回収する債権額が大きい場合は、法的措置を採る価値がありますが、それほど額が大きくない場合、法的措置を採ったがために赤字になるようでは本末転倒となってしまいます。したがって、法的措置を採る場合、専門家に相談するのが得策だと思います。
a)支払督促
簡易裁判所に申し立てをして行います。費用は低額で強制執行までいける場合もありますが、相手が異議申し立てをすると、通常訴訟に移行します。
b)小額訴訟
債権額(通常、訴額と言います)が60万円以下の場合、簡易裁判所に申し立てをして行います。弁護士に依頼しなくても裁判ができ、しかも裁判は1日で終わることになっています。費用も低額ですので、利用価値はあります。ただし、小額訴訟は1年間で10回まですることができます。(法改正により、訴額が30万円→60万円になりました。)
c)通常訴訟
弁護士に頼むしかありません。ただし、訴額が140万円以下であれば、司法書士に頼むこともできます。(法改正により、簡易裁判所への訴えの訴額が90万円→140万円になりました。)
2.契約書が無い場合
(1)債権の存在を契約書以外の書類で証明
・通常、商取引(特に継続的取引)においては、いちいち契約書なんか作成していたら迅速な取引はできません。電話やFAXで注文し、商品を届ける、といった形式で取引が行われています。その場合、以下のような書類で債権を証明します。
a)基本契約書
継続的取引の場合、最初に作成しているはずです。
b)商業帳簿
商人には、法律的に作成・保存義務があり、法律上の根拠を有します。
c)注文書・注文請書
d)納品書・配達伝票控え・物品受領書
取引の場合、ただで商品を送る人はいないはずです。納品書があれば当然売買があったことを示します。
(2)取引開始後~債権回収の間の取引相手の信用状況の調査
*契約書がある場合と同じです。
(3)実際の債権回収
*契約書がある場合と同じです。
3.商取引以外で、契約書が無い場合
飲み屋のツケ・友人同士の貸し借りなどの場合、回収は困難を極める場合もあります。無理に回収すると、得意客を失ったり、友人関係が壊れたりとマイナスな面も持ち合わせています。債権額・人間関係・その他諸々の事情を検討する必要があります。
飲み屋のツケや友人同士の貸し借りの場合、金額が比較的小さいことが多いため、法的措置に訴えるやり方は、功を奏しません。地道に催促するとか、せいぜい内容証明を送るくらいのものでしょう。
得意客を失ってもいい、友達を失ってもいいから回収したいと考えるのであれば、以下の方法を検討するのも良いかも知れません。
(1)親族に支払をお願いする。
親族には、法的に支払い義務はありません。したがって、あくまでも支払のお願いをしてみることです。強制すると恐喝になってしまい
ます。
(2)代物弁済契約を結ぶ。
代物弁済契約とは、お金は無いが、債権額に相当する物があれば、それを返済の代わりにもらうという契約で、それによって回収することができます。しかし、債権額より不当に高い物を取ってしまうと、契約の無効・取消を主張されてしまう場合があります。
債権回収を考えた契約書とは
日本の法律制度の下では、債権の発生原因の主なものは契約です。契約は口約束でも成立します。しかし、取引相手が払ってくれなかったり倒産した場合などは、債権回収が困難になります。契約書が無いと債権回収ができない場合もあります。そこで、重要になってくるのが契約書をどのように作ったら、債権回収がうまくできるか?ということです。
資金回収が失敗し自宅を任意売却・競売で処分されないための債権回収入門.5
内容証明での債権回収
内容証明とは、単にいつ催促したという証拠を残すために利用されるもの。法的強制力はない。債務者に「心理的圧迫」を加え、弁済を促すことができるという効果はある。また、後日「そんな手紙受け取ったこと無い」などということを債務者が言えなくなる。紛争になることを覚悟して出すべきで、話し合いの余地が有る間は内容証明郵便を出す意味がない。支払う気になっていたものもこじらせることもある。
債権譲渡・相殺で債権回収する裏技
債権譲渡は契約書がない場合で債権が確定している場合に使える。また契約書に債権譲渡禁止特約がない場合にも使える。(だてに契約書を作っていてそこに債権譲渡禁止の特約などが謳ってあれば債権譲渡ができない)
債権者A(Bに、500万貸している)
債務者B(Aから500万借りている。Cに600万貸している)
第3債務者C(Bから、600万借りている)
B自力で資金を作る事ができない債務者Bさんという人がいたとする。そのBさんから債権者Aが債権譲渡と相殺によって資金回収する方法。上記のような関係にあるCさんを探す。そして、Aが持っている債権を10~30%ほど割り引いて買い取ってもらう。
この債権譲渡と相殺による資金循環の債権回収方法は以下の通り。
1.AからBへ、「債権はCに譲渡しました」という、内容証明を通知。
2.CからBへ、「こちらにある500万円の債権と、600万円の債務の一部を相殺します」という、内容証明を通知。
この内容証明の通知による債権譲渡・相殺で生じる効果
もし、このCさんが、Aの債権500万円を20%割引の400万で買ってくれれば、Aは一円にもならない債権を400万円の現金に換えられ、CさんはBさんに対する、600万円の債務のうち500万円の債務をAさんから400万円で買った500万円の債権と「+100万円」で相殺でき、プラマイ100万円分の出費を抑えられたことになる。BさんはCさんからの債権回収を全額回収できる。
このように、債権者Aは協力してくれる債務者Cさんを探すことができたら、Bさんと何も話すことなく、たった2通の内容証明をBさんが受け取るだけで、資金が法的に循環し債権回収ができるわけです。
「債権譲渡通知」ですが、これは、譲渡人であるAがBさんに出します。譲受人であるCさんがBさんに出しても債権譲渡の効果はありません。注意が必要です。
資金回収が失敗し自宅を任意売却・競売で処分されないための債権回収入門.4
資金が底つくまえに
差押えの手続(強制執行)をした方がいい。相手が破産宣告をしたら何も返ってこない。未払いを起すような資金繰りの悪い会社にこそ、兆候を早く見抜けるように、行きたくなくても債務者の会社に出かけて観察?する。
資力はあるが、払いたくない
資金繰りが悪いだけではなく、単に取引した商品・サービスが満足いくモノではないから払わない・・・などなど、なにかしら、不満がある場合。資金返済交渉をして、分割払いにするとか、こちらも少し譲歩して値引きするとか、「相手が全く払う気をなくしてしまわないよう」に、気をつける。もちろん、債務承諾書と返済案を書面に残しすべき。
弁護士が介入し債務整理中
「債務整理中で弁護士がここに支払いするなといっている」と言ってくる債務者がいる。そういう場合、弁護士の連絡先を聞いて、どういう状況なのか聞く。債務者がウソをついている場合もあり、弁護士も「相談はされたけれど、正式に依頼を受けているわけではない」などという場合も、ある。例え債務整理になっていても債務者の不法を主張し断固として債権回収すべし。
資金回収が失敗し自宅を任意売却・競売で処分されないための債権回収入門.3
債権回収の具体策
話し合いで資金回収する
債権回収のやり方には法的手続=訴訟というのがあるが訴訟に持ち込むには費用や時間という点、取引先との将来の関係から考えてそれなりの覚悟が必要。最後は訴訟も辞さない、という構えは大事だが、債務者の態度に応じて柔軟な資金回収テクニックを駆使すべき。まず債権回収で最初にやることは、話し合いで資金返済を促すこと。そして、なぜ、滞納しているのか?を明確にする。
例えば、払う気はある(将来、支払える予定有り)が現在資金がない場合、きちんとした返済計画を立てさせ、債務承諾書を書いてもらう。
債務承諾書は時効を中断する効果がある。また、資金繰りをリサーチしながら分割支払契約書を作成する。債務の承認と資金返済が確約できて時効も止まる。時効がすぐそこまで迫っているときは、内容証明郵便で、とりあえず時効停止させる。
主な消滅時効の種類
短期消滅時効 運送代金、飲食代金、手形裏書人への請求など …………1年
商取引上の売掛金や職人の手間賃など………………・・…2年
手形振出人に対する請求、不法行為に基づく損害賠償……3年
長期消滅時効貸金など ………………………………………………・・…10年
例えば、貴方に売掛金を支払うのを後回しにし、他の大手のお得意先から返している等の場合、少し、きつく取り立てた方がいい。その後の人間関係や取引関係を考え、電話や面会での「話し合いで資金回収」よりも、先に内容証明などで支払催促の強い意志を相手に伝える。この場合も、債務承諾書や、支払計画書や、契約書を書かせて、時効を中断させたり、内容証明郵便で時効停止をさせる意思を持っておく。
消滅時効の中断方法
催告する
催告は内容証明郵便によって行う。これによって内容証明が相手に届いた時点から時効中断の効果が生じる。何時相手に配達されたかが重要=「配達証明」付にする。(中断の効果は6ケ月。6ケ月経過後は、再度内容証明郵便を出しても時効は中断されず成立してしまう)
債務を承認させる
時効が成立する前に、債務承諾書、念書、残高確認書等を取っておく方法。相手からたとえ僅かな金額であっても支払をさせた場合も債務の承認があったことになる。貸金額が明らかでないという理由で残高確認できない場合は、かまわず少し多い目の金額の内容証明を送り、異議有る場合は内容証明で返信してくれるよう依頼するのが債権回収の裏技である。すると、殆どの相手は「いい加減にしろ」と言って怒り出し、必ず異議
を申し立ててくる。「債務負存在」という主張ではなく「債権額が違う」と反論してくれば、そこで確認成立。どうしても債務の確認ができない場合も上記と同様の手順で行う。
裁判手続きをとる
訴訟、支払督促、和解、調停の申し立て、破産、民事再生、更生、差押、仮差押、仮処分などの手続きをすることによって時効は中断。
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